活版印刷はKYUB | インドネシアの素晴らしい印刷会社が遊びにきた
こんにちは広報の小島です。前回、KYUBというインドネシアの印刷会社に名刺を発注し、予想を超えた仕上がりに満足したお話をしました。
(詳しくは「活版印刷 : インドネシアの素晴らしい印刷会社に名刺をオーダーしてみた」にて。)
こちらがKYUBさんに、活版印刷という印刷方法で作って頂いた名刺。
なんと担当してくれた、KYUBのプロジェクトマネージャーのフェルディさんが、わざわざインドネシアから遊びにきてくれました。今回はそのお話。
丁度一ヶ月ほど前、フェルディさんより「9月末に工場見学をさせてくれませんか?そして御社のプロダクトを実際に見て、シール印刷の知識を得たいです。」とメッセージを頂きました。
もちろんOK。私もあのウェブサイトの住人に会ってみたかったですし、彼とお友達になりたいと思いました。
当日、待ち合わせ場所に登場した彼は、モード系ファッションに身を包んだ落ち着きのある29歳の青年でした。日本語が堪能で、相変わらず上品な敬語を使いこなしていました。インドネシア産のビターチョコレートに「先日の記事のおかげで日本の方からご注文頂きました。」と私にとっても嬉しい報告を添えて。
こちらがフェルディさん。(一緒に写真を撮るのをスッカリ忘れてしまった!)左耳のピアスがトレードマーク。自身の特徴をうまく捉えていてソックリです。イラストは日本のクリエーターの影響が強いと言ってました。
意外と知られてませんが、インドネシアは人口は2億3000万人と世界人口ランキング第4位という大国です。更に人口は増え続け2050年には3億人に達し第3位のアメリカに追いつきそうな勢というもんだから何とも羨ましい。(ちなみに日本は第10位)2014年にジョコ・ウィドドという大統領に変わってから経済の調子が良くなったと聞いています。とにかく勢いがあって楽しそうな国です。
彼はデザインと印刷のお仕事をしてるだけあって、日本メーカーのタック紙(シールの素材)サンプルを見せると大いに喜んでくれました。特に「和紙」の種類の多さに興味を示していました。試しに一般的な上質紙のサンプルを見せると「それはインドネシアでも手に入る」とキッパリ。
日本で最もデザイナーに支持されている紙の専門商社 株式会社竹尾さんを知ってる。詳しいはずだ。
工場では、印刷から仕上げまでオートメーション化された印刷機・段取りから作業の進め方を熱心に見学。キレのある質問をしてくる姿勢に、自分も積極的に知見を広げなければと感じました。
彼曰く、インドネシアの経営者はビジネスを広く浅く展開しているため、他社と事業分野が被る事が多い。そのため互いの事業に干渉し合わない風潮があり、こうした見学は貴重とのこと。中でも彼が最も関心を寄せてくれたのは物の無さ。「日本人は整理整頓を行うDNAが入ってる。」と面白い名言まで残してくれました。私は会社を綺麗にしたかったら、とにかく物を捨てる事。とアドバイスをしました。(偉そうにすみません)
名刺を外国に発注した私も変わっていますが、一月後に遊びに来ちゃうフェルディさんもなかなか変わっていました。
という訳で、そんなフェルデイさんが率いる、DESIGN & PRINT を得意とする KYUB を紹介させてもらいます。ちなみに読み方はキューブ。
KYUB
彼らのWEBサイトでまず飛び込んでくるのが Idea, design & production under one roof.(一つ屋根の下でアイディアとデザインの制作)とあります。
彼らはさらに「上記のステートメントは、私たちを要約しています。あなたのビジュアルコミュニケーションニーズにワンストップサービスを提供するために、私たちは手を汚すことを楽しむ創造的な組織です。」と言っています。
小規模ながらセンスがあり、中身がギュッと凝縮されてるプロ集団だ。呼応しなければ!
KYUBスタッフのポートレイト。(ちゃんと手間かけてるなぁ) 仲間を大切にする姿勢が伺えます。彼らはデザインはもちろん、名刺・インビテーション・パッケージの制作を得意としている印刷会社。設備は活版印刷機・オフセット印刷機・デジタル印刷機・箔押し機だそうです。(なんでも揃ってるな!おい!)更に、スマートフォン用のアニメーション動画の制作もできるチームもおり、かなりハイスペック。
それでは、彼らのプロダクトをお見せしましょう。
活版印刷 名刺
活版印刷といえば名刺。KYUBの作る名刺はデザインも素晴らしい。それを昇華させるブツ撮りも粋。彼らは「名刺は単に退屈な連絡先情報を保持するだけではありません。自分のアイデンティティの本質を名刺にカプセル化するべきです。あなたをターゲットオーディエンスに表現する使命を持っています。」と言っています。確かに、KYUBの名刺にしてから交換の場でコミュニケーションが生まれるようになりました。「面白いですねコレ!花札みたい!」みたいな。
材質も Art Paper 210 gsm・BW 250 gsm・Old Mill 250 double etc...と様々。聞きなれないと思いますが、私は「インスタグラムのあの投稿と同じ素材でお願いします!」と頼みました。
インビテーション
彼らは、招待状とは招待するだけではなく、興奮するべき印刷物だと考えています。理由はゲストとの最初の接触ポイントだから。彼らは誇らしげに興奮を表明するクライアントを想像しながら、デザインを手掛けてくれます。
おまけ ブック
彼らは日本語の本も作ってました。母国語でない言語の本を作るのですから驚きです。彼らの多彩っぷりにおそれいります。
実に面白い印刷会社ですKYUB。デザインもしくは印刷物の制作を考えているのであれば、国境を超えて彼らに頼んでみるのもいい経験になるかもしれません。日本語で丁寧に協力してくれますので安心です。特に会社役員の方やフリーランスのデザイナーの方、活版印刷の名刺良いですよ。
フェルディさんは「今度はこちらから注文を出したいです。」と言い帰って行きました。
今回は、彼らのように一つ一つのプロダクトに高い価値を吹き込み、国境を越えてビジネスを展開している印刷会社があるって事を伝えたかった。
私たちもカテゴリーが違えど同じ印刷会社。引き続き彼らのように高品質なラベルを作らなくては!と身の引きしまる思いを頂きました。テリマカシ!(ありがとう!)
KYUB
KYUB instagram
実はウチも活版印刷事業を細々と始めようとしています。乞うご期待!
即日回答します。ぜひ一度お試しください。