ホログラムシールの制作。素材の柄やデータの作り方を紹介
ホログラムシールの制作について解説していきます。ホログラムシールは、その美しい見た目から多岐にわたる用途で利用されています。柄の選択は、目的やターゲットに応じて異なりますが、そのどれもがユニークな視覚効果を提供することが特徴です。
ちなみに、ホログラムの柄はどうやって表現しているのかというと、目視では分からないほど微妙なエンボス(凹凸加工)で傾斜をつけ、光の反射角度をデザインしています。
ホログラムについては下記ページをご覧ください。
ホログラム製品ページ
即日回答します。ぜひ一度お試しください。
ホログラムシール事例
まずはホログラムシールの制作事例を紹介します。
輝くメタリック感が、すごく美しいと思いませんか。ホログラムは一般的なのシール印刷素材とは異なることが理解頂けたのではないでしょうか。
ただ、上記ステッカーの仕上がりにはちょっとした仕掛けがあります。それは後半にお伝えします。
メタリックカラーなシール | 銀ツヤに印刷して表現できます
ホログラムシールの柄
No,1
No,2
No,3
No,4
No,5
印刷を施す前のホログラム素材は派手な印象です。正直、上品とは言えません。そこで印刷でスタイリッシュな印象に変えたいと思います。
ホログラムシールの制作テクニック
ご存知のとおり、「魅力」と「派手」は異なります。ホログラム素材は高価なのにギラギラがむき出しだと安っぽい...。私たちは悩みました。この目立ち過ぎてしまうホログラムの特徴を維持しながら、魅力的な見せ方はないだろうかと。
最終的にたどり着いた方法は、眩しい虹色の輝きを、印刷で抑えてしまうことでした。ホログラム素材は、シルバー系のグロスなので、網の印刷と相性が良いという利点に気づきました。
冒頭に紹介したステッカーを例に分かりやすく解説します。
特色の場合
こちらが、特色(特別にインクを作って)で施した落ち着いた印象のホログラムシールです。前述にあった ホログラムNo,1 に3色の印刷を施しています。特徴としては、RUSTIEの背景部分に「緑の網」を印刷しています。
特色とは? | カラー4色と特色の違いを分かりやすく説明しました
この網の印刷により、ホログラム特有の派手さが抑えられつつ、緑色のホログラムが再現されています。通常ならギラギラと主張が強い仕上がりになります。
データの作り方は簡単です。実例を分解して解説いたします。下記をご覧ください。
ホログラムNo,1 は、テクスチャのないシンプルなホログラムです。そこへグリーン50%の網を印刷(印刷①)。これにより質感がマット調の緑になり、派手な印象を抑えています。そこへ更に白を印刷(印刷②)し、PANTONEの特色を印刷(印刷③)して完成です。
「網」とは、印刷用語で、文字通り網を印刷することを指します。100%がベタ印刷、99%以下は全て網印刷になります。
印刷①では網のパーセンテージをいくつか調整して検証してみましたが、アルファベットのデザインには50%の網が適しているという結論に至りました。
網の印刷は良くも悪くもホログラム特有の光沢を殺してしまいます。人によって発色濃度の好みが分かれると思いますので、試作で様々なパーセンテージで検証するのも良いかと思います。
上記は、網の濃度イメージになります。
数値が上がるにつれて背景の男性の顔が覆い隠さていきます。左側の0%というのは印刷がされていない状態を指します。一方、右側の100%は網ではなく、100%ベタ印刷のイメージになります。インクには隠蔽性がないので100%のベタでも多少下地が若干透けます。
20~60%の間でお好みの見つけるのが良いかと思います。
カラー4色の場合
上記ステッカーは、ホログラムNo,2を使用。デザインは森の中に置かれた車です。社内から強い光線が放たれて、森全体の雰囲気を変えているように見えます。
こちらの印刷は4色CMYKになります。特徴は、「車内の光」と「光線」の部分には印刷がされておらず、ホログラムNo,2がむき出しになっている点です。派手な印象にならない理由の一つとして4色によってホログラムが潰されているからになります。
CMYKとは?印刷データをCMYKで作る方法やRGBとの違いも解説
データの作り方も簡単です。実例で解説いたします。下記をご覧ください。
ホログラムNO,2 は、ドットを散りばめた派手な柄になります。そこへ4色カラーを印刷しています。
4色カラーとは、Cはシアンの青・Mはマゼンタの赤・Yはイエローの黄・Kはキープレートの黒の、全4種の CMYK の網を掛け合わせた印刷を指します。(みなさんの身近にある印刷物の大半がこのCMYKで再現されています)
上記のステッカーも一見するとただのカラー印刷ですがオブジェクトが黒、背景は緑で統一されています。もちろん黒と緑の2色でも作成可能ですが、CMYKを重ね合わせることで下地のホログラムNo,2の隠蔽率を高め、明暗の差を表現しています。よく見ると車のボディや背景の木は完全にホログラムが潰されています。
以上が、ホログラムシール制作のテクニックになります。もちろん、データ作成が不慣れな場合は当社にて対応可能です。その他ご不明な点ございましたらお気軽にご相談ください。
ホログラムシール|製品ページ
虹のように反射する特殊な素材。
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