日本酒ラベルの表示ルールとは?作り方と制作事例も紹介

日本酒 ラベル

日本酒ラベルのデザインは商品の「顔」ともいえる存在で、商品やメーカーの個性を演出する役割を果たしています。素材やデザインで商品独自の魅力を演出できる一方で、日本酒ラベルの記載事項は法律上のルールが設定されているため、違反しないように注意が必要です。

当社では、お客様のご要望に合わせてオーダーメイドの日本酒ラベルを制作しています。メーカー独自のこだわりや商品の特徴を表現するラベルを作りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

目次

日本酒ラベルの特徴

日本酒ラベルは、見た目で個性がわかりにくい日本酒のブランディングをする上で、非常に重要な役割を果たしている存在です。瓶の形状だけでは似たり寄ったりで商品ごとの差別化は難しいですが、ラベルが魅力的だと、それだけで消費者の購買行動につなげられます。

比較的安価なネット印刷でも作成はできますが、より高い付加価値をもたらしたい場合は、シール印刷会社への依頼がおすすめです。素材の風合い、質感、特殊加工の技術など、細部に至るまでこだわりぬいて、オーダーメイドのラベルを作成できます。

妥協せずに商品の魅力を演出したい場合は印刷会社への依頼を検討してください。

日本酒ラベルの表示ルール

日本酒ラベルの表示ルールについて、詳しく解説します。

  • 日本酒の定義
  • 必ず記載する項目
  • 任意で記載する項目
  • 表示ルール

ルール1 日本酒の定義

日本で販売されている酒類は酒税法で管理されており、日本酒にも定義が設けられています。正式に「日本酒」と名乗れるお酒の条件は、以下のとおりです。

  • 必ず米、米麹を使用すること
  • 必ずこすこと
  • アルコール分が22度未満であること

条件のひとつである「こす」作業とは、原料を発酵させてできた「もろみ」を液体と固体に分離させる作業のことです。こした後の液体は日本酒、個体は酒粕として区別されます。ひとつでも条件をクリアできていなければ「日本酒」としての販売はできないので、注意してください。

参考:酒税法における酒類の分類及び定義|国税庁

ルール2 必ず記載する項目

日本酒ラベルに記載が義務付けられている項目は、以下の表のとおりです。

項目解説
酒類の品目「清酒」または「日本酒」と表示
原材料名主に「米」と「米麹」
特定名称酒の場合は、原材料名の近くに「精米歩合〇%」と記載する
製造時期製造年月を表示
原産国名、外国産清酒を使用した場合の表示海外から輸入した日本酒の場合、原産国名を表示
保存、又は使用上の注意事項「冷暗所に保管し、開封後はお早めにお召し上がりください」など保管時の注意事項を記載する
製造者の氏名または名称、製造場の所在地製造者(個人名、蔵の名前など)や製造場の所在地など
容器の容量日本酒の場合、四合(720ml)か一升(1800ml)のどちらかが一般的
アルコール分日本酒はアルコール分が22度以下であることが条件で、15~16%程度が一般的
その他「飲酒は20歳になってから」など、未成年飲酒防止に関する文言の表示

参考:酒類の表示|国税庁

これらのルールは法律で記載が義務付けられている内容のため、ヌケやモレがあると罰則の対象となります。記載ミスがないか不安なときは、各地域の税務署にある相談窓口に確認しておくことをおすすめします。

ルール3 任意で記載する項目

ラベルの記載事項として、義務ではないものの、該当した場合のみ任意で表示できるものがあります。主な項目は以下の表のとおりです。

項目解説
特定名称酒「大吟醸」や「純米酒」など、原料や製法によって分類された名称
酵母日本酒の個性を決める要素
日本酒度日本酒の甘口・辛口の度合いを表現する
辛ければ+、甘ければ-で表記される
酸度酸味やうまみのもととなる有機酸の量を表す
アミノ酸度うまみやコクをもたらすアミノ酸の量を表記する

任意の記載事項はなくても問題ありませんが、記載すると競合との差別化や商品のブランディングに効果を発揮します。商品自体の魅力が伝わるようにうまく活用して、商品価値を高めることも非常に重要なことです。

参考:酒類の表示|国税庁

ルール4 表示ルール

酒類のラベル表示に使用する文字は、8ポイント以上の大きさ(品目表示を除く) にすることが法律で決まっています。ただし、内容量が200mℓ以下の容器であれば6ポイント以上の大きさでも問題ありません。

難しく考えすぎず、消費者にとってわかりやすいように、明瞭で見やすく表示することが大切です。

参考:酒類の表示|国税庁

ルール5 表示禁止事項

実は、日本酒ラベルには、記載してはいけない内容も存在します。ラベルに表示できない記載事項は、以下の3つです。

  • 品質や製法が「最高」「第一」「代表」など、最上級を意味する用語
  • 官公庁御用達、またはこれに似た用語
  • 特定名称酒以外のお酒に用いる特定名称に似た用語

明確に言い切っていなくても、消費者に誤解を与えるような表現であれば、規制の対象となる可能性があります。付加価値をつけるために大げさな表現をしてしまうと、かえってマイナスに働くこともあるので、注意が必要です。

当社では、日本酒ラベルを始めとして、様々な酒類・食品のラベルをオーダーメイドで作成しています。ブランディングに強いラベルを作成したい方はお気軽にお問い合わせからご相談ください。

日本酒ラベルの作り方の流れを解説

日本酒ラベルの作り方の流れは、以下のとおりです。

  1. 見積もり
  2. デザインの作成
  3. 注文とデータ入稿
  4. 試作品の確認
  5. 完成品の受け取り

流れ1 見積もり

ホームページのお問い合わせフォームから必要事項を入力し、無料見積もりを行います。完成品のイメージが明確にできているほど、正確な見積もり額の算出が可能です。

素材やデザイン、印刷方法などに疑問点がある場合はこの時点で質問しておくと、後の流れがスムーズになります。ヒアリングがていねいで相談しながら進められることも、印刷会社に依頼するメリットのひとつです。

流れ2 デザインの作成

算出された予算に納得がいけば、本格的にデザインを決定します。基本的に作成済みのものを入稿することが一般的です。

商品の魅力を左右する重要なポイントなので、こだわりをもって作成することをおすすめします。実際に陳列されている様子を想像しながら、顧客にとって魅力的に映るデザインを作成してください。

流れ3 注文とデータ入稿

デザインが完成したら、データの入稿とラベルの注文を行います。必要に応じて有料サービスである試作品の作成や色校正も依頼すると、より高いクオリティのシールを作成可能です。

有料のサービスなので多少の手間と費用はかかるものの、仕上がりのクオリティにこだわりたい場合は、頼んでおくことをおすすめします。安価なネット印刷ではなく印刷会社に依頼するのであれば、妥協せずに丁寧に進めることはひとつの手段です。

流れ4 試作品の確認

試作品を依頼した場合、本格的な制作の前にサンプルの確認ができます。ただ見るだけではなく、実際の瓶と合わせてみて納得のいく仕上がりになっているか確認することが大切です。

イメージと違った場合でも、この時点ならデザインの微調整や修正依頼も対応できます。本格的な制作に入ってからの作り直しは多大な費用と時間がかかるため、試作の段階で隅々まで確認しておくことが大切です。

流れ5 完成品の受け取り

最後に、完成したラベルが納品されて依頼が完了します。印刷会社によって異なるものの、作成した版はある程度の期間保存されることが一般的です。保存期間中であれば再注文しても版の作成費用がかからないため、初回より低コストでシールを追加発注できます。

当社では、作成した版と抜き型は3年間の保管期間を設けています。日本酒ラベルの制作を検討している方はお気軽にお問い合わせからご相談ください。

日本酒ラベルの制作事例

以下は、当社で制作した日本酒ラベルの一例です。

酒ラベル
丸井合名会社|日本酒ラベル

素材に無地の和紙を使用し、日本らしい風合いと高級感を演出しました。箔押し加工を取り入れたりラベルに切り込みを入れたりすることで、独自性も感じられます。インパクトがあり、印象に残りやすい日本酒ラベルに仕上がっていることが、このラベルの魅力的なポイントです。

表示ルールを守って魅力的な日本酒ラベルを制作しよう

日本酒ラベルは、商品を販売する上で消費者の購買意欲を左右する重要な存在です。一方で、表示内容には法律で細かいルールが設けられているため、違反しないように慎重に制作する必要があります。競合との差別化を図り唯一無二の魅力を演出するには、規則を守りつつ、ラベル制作にこだわることが重要なポイントです。

当社では、お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、オーダーメイドのラベル・シールを制作しています。仕上がりにこだわった日本酒ラベルを作りたい方は、お気軽にご相談ください。

そのお仕事、私たちにお任せください。
ご満足頂けるようサポートします。

日本酒 ラベル

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

この記事を書いた人

小島 哲也のアバター 小島 哲也 creative director

取引実績は11万社以上、年間約3,000件のシール印刷の案件を受注。
他とは違った魅力的なシールを適正価格で作製しています。

常に私の頭のど真ん中にあるのは「満足のいくシールをお作りする」です。

お気軽にお問い合わせください。何かお役に立ちます。

目次