高級感を演出するパッケージデザインとは?特徴・事例を紹介
高級感のあるパッケージは、商品の魅力を引き出し、ブランドイメージを向上させる重要な役割を担っています。しかし、高級感を感じさせるパッケージには、どのような要素があるのでしょうか。
本記事では、高級感を演出するデザインの特徴や効果、制作事例について解説します。高級感を意識したパッケージ制作をお考えの方は、参考にしてください。
当社では、ラベル・シールを専門に取り扱う印刷会社として、さまざまな商品のラベル制作を行っています。パッケージデザイン制作でお悩みの方は以下よりお気軽にお問い合わせください。
高級感のあるパッケージとは?基本的な特徴を解説
高級感のあるパッケージは、商品の魅力を引き立てるだけではなく、消費者に安心感を与え、購入意欲を高める役割もあります。また、競合他社との差別化を図る上でも有効です。
高級感のあるパッケージの特徴は、主に以下の3つが挙げられます。
- 見た目の洗練さ
- 素材の質感
- デザインの統一感
特徴1 見た目の洗練さ
高級感のあるパッケージデザインは「見た目の洗練さ」は欠かせない要素です。
シンプルでミニマルなデザインは、余計な装飾を省き、本質的な要素だけを際立たせることで、上品で引き締まった印象を与えます。
例えば、商品名やロゴ、模様といった必要最小限の情報を配置するだけでも、十分に洗練された印象を持たせることが可能です。
具体的には、モノトーンの色使いが挙げられます。白と黒のコントラストは、清潔感と高品質なイメージを与え、高級感を演出する際に有効です。
特徴2 素材の質感
素材の質感は、消費者が実際に商品を手に取った際に、高級感を伝える要素です。見た目の美しさに加え、手触りもブランドイメージに影響を与えます。
以下に高級感を演出できる素材の例とその特徴をまとめました。
素材の種類 | 質感・特徴 |
マット調 | ・サラッとした質感 ・落ち着いた印象で控えめながら、品の良い雰囲気を演出 ・高級化粧品のパッケージなどに使われている |
和紙 | ・マットな質感 ・凸凹のある表面が特徴 ・箔押し加工と相性が良く、日本の伝統的な雰囲気を演出 ・独特な風合いが魅力 |
ホイル紙 | ・ツルツルとした質感 ・メタリックな輝きと高い平滑性がある ・鏡のような反射が特徴 |
パール紙 | ・ツルツルとした質感 ・真珠のような上品な光沢 ・柔らかさと華やかさを兼ね備えたデザインに適している |
素材選びは、ブランドのコンセプトやターゲット層に応じた選択が重要です。
特徴3 デザインの統一感
高級感を演出するには、デザイン全体の統一感も欠かせません。統一感があるデザインは、洗練された印象を与えるだけではなく、ブランドイメージを強く印象付けます。
そのため、以下のポイントを意識することが大切です。
- 色使いの統一:ブランドカラーを設定し、一貫した色彩でデザインすることで、視覚的に調和が生まれます。
- ロゴやフォントの統一:ロゴやフォントもシンプルにすると、製品全体にまとまりを持たせられます。
- サイズや種類の一貫性:製品のサイズや種類が異なる場合でも、デザインの基本要素を統一することで、ブランド全体としての一貫性を維持できます。
高級感を演出するパッケージデザインのポイント
高級感を演出するパッケージデザインのポイントは、次の3つです。
それぞれの要素を取り入れることで、高級感を演出できます。
- 素材やカラーデザインの選び方
- 特殊加工技術の活用
- フォントとレイアウトの重要性
ポイント1 素材やカラーデザインの選び方
高級感を演出する際、素材やカラーデザインの選び方も重要なポイントとなります。高品質の紙を選ぶ際は、厚手でしっかりとした質感や光沢仕上げのものがおすすめです。
また、布や革といった特別な素材を取り入れることでも、高級感を演出できます。
カラーデザインにおいても、以下のような色彩が高級感を与えます。
- モノトーン:シンプルながら洗練された印象を与える
- ゴールド:輝きがあり、豪華さと高級感を演出できる
- ネイビー:低明度の落ち着いた印象を与える
ネイビーをベースにしつつ、ゴールドなどワンポイントを加えると、デザインがより洗練され、高級感が際立ちます。
また使用する色の数を抑えることも重要です。基本は1〜2色、多くても3色にすることで、全体の統一感を保ちながらシンプルで上品な仕上がりになります。
ポイント2 特殊加工技術の活用
素材やデザインが決まった後、特殊加工を取り入れると、さらに魅力的な仕上がりが期待できます。
主な特殊加工技術として、箔押し、エンボス加工、UVニスなどが挙げられます。
加工の種類 | 特徴 |
箔押し加工 | ・金色や銀色の箔を使い、ロゴやイラストを輝かせる加工技術 ・華やかさと特別感を演出するのに最適 |
エンボス加工 | ・文字や模様を浮き上がらせ、立体感を与える技術 ・インパクトをプラスし、デザインの存在感を高める |
厚盛り印刷 | ・紙の表面に専用溶剤を塗り、紫外線で瞬時に乾燥させる技術 ・光沢感や耐久性を持たせ、高級感を引き出す |
これらの特殊加工を用いることで、通常の印刷では再現できない特別感を表現することが可能です。
以下の画像は、箔押しとエンボス加工で制作したパッケージシールの事例です。
特殊加工で、素材となる紙やビニールを加えることで、デザインにインパクトを与えられます。箔押しとエンボス加工の事例について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
箔押しとエンボス | インパクトある商品シールを作成しました
ポイント3 フォントとレイアウトの重要性
高級感を演出するパッケージデザインにおいて、フォントとレイアウトも大切な要素です。それぞれの要素をうまく使用することで、商品の魅力を効果的に引き立てます。
パッケージに使用するフォントは、商品の雰囲気やコンセプトに適したものを選ぶのがポイントです。代表的なフォントとしては、ゴシック体と明朝体があります。
- ゴシック体:太い線で構成されており、親しみや力強さを感じさせます。カジュアルでモダンな印象を与える際に適しています。
- 明朝体:線に強弱があり、スッキリと洗練された印象を与えるフォントです。特に高級感や上品さを求めるデザインに最適です。
フォントは、商品の特性やターゲット層に合わせて選ぶことで、商品の魅力をアピールができます。
また、フォントだけではなくレイアウトのバランスも重要な要素です。余白を意識したデザインは、視覚的に洗練された印象を与え、情報を伝えやすくなります。
高級感のあるパッケージシールの制作事例
当社では、高級感のあるパッケージシールも制作しています。ここでは以下の制作事例を紹介します。
- 西平酒造株式会社 焼酎ラベル珊瑚
- SUNSET CELLARS ワイン用ラベル
- 株式会社シェルシュ様 パッケージシール
事例1 西平酒造株式会社 焼酎ラベル珊瑚
西平酒造さんの黒糖焼酎「珊瑚(さんご)」の焼酎ラベルを制作しました。素材は和紙コットンを使用し、自然な風合いと上質感を演出した商品ラベルです。
商品名を特色2色で印刷し、控えめながらも洗練された印象を与えています。
こちらのラベルで工夫した点は、裏ラベルが両面印刷になっている点です。
両面印刷することにより、ボトル全体にデザインが施されたような視覚的効果を生み出しています。
両面印刷を施したラベルは透明な液体とボトルの形状を活かしたデザイン手法で、焼酎の透明感とラベルの美しさが調和します。透明の液体が虫眼鏡のように見えるのも特徴的で、高級感とオシャレさを感じさせる商品パッケージです。
制作事例について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
事例2 SUNSET CELLARS ワイン用ラベル
SUNSET CELLARS様のスパークリングワインと赤ワイン用ラベルを制作しました。
白いラベルを使用した「HYDRANGEA」はスパークリングワインで、緑のラベルは「SUNSET SYRAH 2014」という赤ワイン用です。共にサラッとした手触りが楽しめる上質90kgを使用しており、高級感が引き立つ仕上がりです。
また箔押し加工も施しており「HYDRANGEA」はピンク箔を使用し、インパクトがあります。一方、緑のラベルの「SUNSET SYRAH 2014」は金箔を施し、クラシックで上品な印象を与えているラベルシールです。
SUNSET CELLARS様の制作事例について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
事例3 株式会社シェルシュ様 パッケージシール
株式会社シェルシュ様のラムレーズンバターのパッケージシールを制作しました。印刷はDIC N889の1色を使用し、シンプルで洗練されたデザインのパッケージシールです。さらにマットなフィルム素材を選定することで、バターを包む包装紙の質感に近づけました。
このシールは、シンプルながらも素材と色合いへのこだわりによって、商品のブランドイメージをより一層引き立てています。
制作事例について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
高級感を演出する際の注意点
最後に、高級感を演出するパッケージデザインを制作する際の注意点を紹介します。
主な注意点は次の3つです。
- 過度なデザインに注意
- ターゲット層に合ったデザイン
- コストとデザインのバランス
注意点1 過度なデザインに注意
パッケージデザインは装飾を加えすぎると、デザイン全体が複雑になり、高級感や洗練された雰囲気が損なわれることがあります。一方で、シンプルなデザインは、余計な要素を排除し、商品の上質さやブランド価値を際立たせるのに効果的です。
特に重要なのが「余白の使い方」です。余白を適切に配置することで、デザイン全体にゆとりが生まれ、視覚的な圧迫感を軽減できます。余白は、全体のバランスを整え、高級感のある仕上がりに有効です。また、伝えたい要素を効果的に引き立て、消費者にとってわかりやすいデザインになります。
過度な装飾や複雑なデザインは一見目立ちやすいですが、高級感を求める商品やブランドにおいては逆効果となる場合があるため注意が必要です。
注意点2 ターゲット層に合ったデザイン
高級感を演出するパッケージデザインでは、ターゲット層に合ったデザインを採用することが不可欠です。どれだけ美しいデザインでも、ターゲット層の心に響かなければ、手に取ってもらうことはできません。
消費者が商品を選択するまでのわずかな時間で商品の魅力やベネフィット(その商品によって得られる価値)を効果的に伝える必要があります。そのため、「誰に届けたい商品なのか」を明確にすることが重要です。
例えば、女性向け、男性向け、若い世代向けなど、ターゲット層が心惹かれるデザインを考えることが大切といえます。
注意点3 コストとデザインのバランス
高級感を演出するパッケージデザインでは、コストとデザインのバランスを取ることも大切です。予算内で高級感を実現するためには、工夫が必要になります。
例えば、高品質な紙や特殊なフィルム素材はコストが上がる一方で、商品全体の印象を引き上げる効果が期待できます。
また、全体的に高級感を盛り込むのではなく、ロゴや商品名など特定の要素に箔押しやエンボス加工を施すことで、効率的に洗練された印象を与えることが可能です。
こうした工夫を通じて、必要な部分に重点を置いたデザインを追求し、コストとデザインのバランスを保つことが大切です。
高級感のあるパッケージで商品価値を引き上げよう
高級感のあるパッケージは、商品の魅力とブランドイメージを向上させる重要な役割があります。
高級感のあるパッケージを制作する場合、素材やデザイン、加工技術などの選択が重要です。シンプルなデザインを心がけ、無駄な装飾を省くことで、洗練された高級感を演出できます。
当社では、記事内に紹介した高級感のあるパッケージシールをはじめ、商品に合わせたさまざまな商品ラベルやシールを制作しています。制作を検討中の方は、以下からお気軽にお問い合わせください。お見積もりは24時間受け付けています。
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