商品ラベルをデザインする際のポイントとは?作り方や素材を解説
商品ラベルは、消費者に対して商品情報やイメージを伝える重要な役割を担っています。商品ラベルのデザインは、売上にも大きく影響するため重要です。
本記事では、商品ラベル作成のポイントや自作する方法、素材などについて紹介します。これから商品ラベルを作成しようと考えている方は、参考にしてください。
当社はラベル・シール専門の印刷会社として、商品ラベル印刷も作成しています。自社商品に合わせた魅力的なラベルシールをご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。
商品ラベルは自作できる?
少量であれば、専門の紙を購入し、家庭用プリンターで簡易的なラベルを自作することも可能です。デザインに不安がある方は、テンプレートが用意されたツールの使用をおすすめします。
ただし、自作のラベルは専門の印刷会社に依頼した商品ラベルと比較すると、機能性や手触り、耐久性などにおいて品質の差が生じますのでご注意ください。
商品ラベルの作り方
商品ラベルを自作する主な手順は、次のとおりです。
- パソコンやスマートフォンでデザインを作成する
- 市販のラベル用紙を準備する
- プリンターで印刷する
- 印刷したラベルを好みのサイズにカットする
手順1 パソコンやスマートフォンでデザインを作成する
まずは、商品ラベルのデザインを作成します。デザインは、CanvaやAdobe Express、Photoshopなど、無料ツールでの作成がおすすめです。
例えば、Canvaの場合は下記のように、ラベルのテンプレートをもとに作成できるため、デザインに自信がない方も簡単に作れます。
手順2 市販のラベル用紙を準備する
次に、印刷する用紙を準備します。
商品ラベル用紙は「タック紙」がおすすめです。タック紙は裏面がシールになっており、ラベルやシール、ステッカーの印刷で使用されています。
素材は「紙素材」と「フィルム素材」の2種類があるため、目的に合わせて素材を選んでください。
手順3 プリンターで印刷する
家庭用プリンターで印刷します。しかし、家庭用のプリンターは大量印刷を行うには限界があり、印刷品質にも影響を及ぼす可能性があることに注意しなければなりません。
特にインクが滲みやすいため、細かいデザインや小さな文字がある場合は、留意が必要です。
手順4 印刷したラベルを好みのサイズにカットする
印刷が終わったら、ハサミやカッターを使用して、ラベルを必要なサイズにカットします。カットする作業は丁寧さが求められるため、完成までに手間と時間がかかる作業です。
商品ラベルは、自作は可能ですが、デザインや品質、枚数に限界があります。自作する際は、これらの注意点も考慮しての作成が重要です。
高品質の商品ラベルを作成するならラベル印刷会社への依頼がおすすめ
商品ラベルは、顧客の購買意欲を高め、売上にも影響を与えます。ラベル会社に依頼することで、素材やデザイン性についてヒアリングがおこなわれ、要望に応じた商品ラベルの作成が可能です。
商品ラベルに特殊加工や特別な素材を用いることで、他社との差別化が図れるでしょう。
印刷会社で商品ラベルを作成する主な手順は下記のとおりです。
- 見積もり
- デザイン作成
- 注文・入稿
- 試作品チェック
- 商品の到着
見積もりを依頼する際は、ラベルのサイズ・色数・枚数を決めておくことで、明確な見積もりが出せます。
当社は、商品ラベルやシールを制作している印刷会社です。商品ラベルの作成を検討されている方や具体的なイメージがお決まりの方は、「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。
商品ラベル作成に必要な素材・粘着糊・加工の特徴
商品ラベルを依頼する際には、使用する素材・粘着糊の種類・加工方法について知っておくことがおすすめです。ここでは、それぞれの種類や特徴を紹介しますので、商品ラベルを依頼する際の参考にしてください。
商品ラベルの素材
まずは素材(用紙)の種類と特徴を紹介します。
商品ラベルの主な素材は下記の内容です。
素材 | 特徴 |
上質紙 | ・幅広い用途に使用されている ・カラーバリエーションが豊富 ・食品表示や品質管理用のラベルに用いられている ・コピー用紙のようなサラッとした質感 |
アート紙 | ・上質紙の表面に白色顔料がコートされた紙 ・表面が艶やかで高級感がある ・発色も良い ・食品や化粧ラベルにオススメ ・表面が半光沢のコートがされておりツルサラなとした質感 |
ミラーコート紙 | ・ラベルで使用されることが多い ・ツヤのある光沢紙 ・デザイン性に重視する販促ラベルにおすすめ ・表面が光沢のコートがされておりアート紙よりもツルとしている質感 |
和紙 | ・大礼、きり、奉書、雲龍、草木染などバリエーション豊か ・水に弱く耐久性が低い ・お酒やお菓子のラベルにおすすめ |
ユポ(合成紙) | ・合成樹脂を主原料とした紙状フィルム ・幅広い温度に対応可能 ・冷蔵や冷凍の食品ラベルやドリンクラベルにおすすめ ・マットでサラッとした質感 |
PET(透明・白) | ・PET素材で、透明・白があり様々な用途に使用 ・印刷箇所だけを目立たせるときや、パッケージの材質や透明感を損いたくない場合に適している ・光沢がありツルッとした質感(透明はサラッとした半透明タイプもあり) |
PET(金・銀) | ・PETフィルムの表面にアルミ蒸着を施した素材 ・高級感がある ・耐久性・耐水性・耐熱性に優れている ・光沢がありツルッとしたタイプとマットでサラッとしたタイプの2種あり |
訂正紙 | ・裏面が透けないようにグレーに加工されている用紙 ・上質・コート系・合成紙(ユポ)がある |
サーマル紙 | ・サーマルプリンター用の熱で黒く発色する感熱紙 ・食品の品質表示ラベルにおすすめ |
一部ですが、素材の制作事例を紹介します。
アート紙
アート紙は顔料で塗工された塗工紙の一種であり、ツヤや白色度の高さが特徴です。印刷の色彩も高く、濃い色もはっきり出しやすいため、写真やイラストなどを綺麗に表現できます。
アート紙は、パンフレットやカタログ、写真集などに使用されている素材です。上記の画像は、実際に当社で制作した事例になります。詳しい情報は以下のページからご覧ください。
制作事例|エルガーホールディングス合同会社 食品ラベル
シールに使われるアート紙とは?上質紙やミラーコート紙との違いを解説
ユポ(合成紙)
合成紙(ユポ紙)は、耐久性や耐水性が強い素材です。破れにくく、冷蔵や冷凍食品、水周りの商品ラベルに使用されます。
ユポ紙は主にポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)から作られています。これらの合成樹脂は、耐水性や耐久性を持ち、印刷や加工に適した特性を持っています。さらに詳しい事例は以下のページからご覧ください。
和紙
和紙は、自然な風合いと独特な手触りで、光沢を抑えたマットな仕上がりが特徴です。一般的な大礼紙のようなものから洋紙のような質感のコットン紙などがあります。
表面の凸凹がデザインに深みを与え、高級感がある落ち着いた雰囲気を演出してくれます。特に、お酒やワイン、和菓子の商品ラベルに使用されることの多い素材です。
ただし、和紙は繊維の特性上、摩擦によってインクが剥がれや色の滲みが生じることもあります。詳しい事例は以下のページからご覧ください。
制作事例|OBROS COFFEE 商品シール
和紙ラベルシールの特徴!価格の目安や種類、制作の注意点も紹介
商品ラベルの粘着糊
商品ラベルシールの粘着にも使用環境や目的に応じて複数のタイプが存在します。主な粘着糊のタイプとその特徴を下記にまとめました。
粘着タイプ | 特徴 |
一般粘着 | ・幅広いシーンに利用できる |
強粘着・超強粘着 | ・一般粘着より剥がれにくい |
再剥離(弱粘着) | ・粘着力が弱く最終的に剥がすことを想定している ・再剥離の中でも粘着の強さがいくつかある |
冷凍強粘・冷凍超強粘 | ・冷却しても粘着力を維持できる ・冷蔵庫・冷凍庫での使用に適している |
再貼付 | ・一度剥がしたラベルを再度貼り付けたいときに、使用するタイプ |
ラベルシールの粘着タイプについて、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
シールの粘着 | 御社の業務に最適なシールの粘着タイプを一挙公開!
商品ラベルの加工
商品ラベルの加工にはさまざまな技術が用いられており、それぞれ耐久性やデザインにインパクトを与えるものなど特性があります。
下記に主な加工技術とその特徴についてまとめました。
加工について | 特徴 |
箔押し | ・金箔や銀箔を圧着する加工 ・カラーメタリックやホログラム、顔料系の箔もある ・高級感やインパクトを与えたいときに適している |
ニス | ・デザインの表面を保護や質感を変えたいときに使用される ・食品ラベルなど幅広く用いられている |
エンボス | ・ロゴや模様など凸凹で表現する加工 ・ロゴや商品名など強調したい部分に用いられる |
糊殺し | ・ラベルの糊面にニスまたはフィルムをはり、部分的に粘着を無くす加工 ・商品のPOPシールなど宣伝としてよく用いられる |
ラミネート(PP) | ・ラベルの保護や紫外線による色褪せを防ぐためのフィルム加工 ・全面を光沢やマットな質感に変えることができる |
裏スリット(背割) | ・シールの台紙に切れ目を入れることで剥がしやすくする ・指定位置に切れ目を入れて片側だけ剥がすことで貼る際の目安として用いる |
商品ラベルを制作する際は、用途に応じてこれらの加工技術から適切なものを選ぶことで、他社商品との差別化が図れます。
箔押しシール | 加工方法から色の種類、良品の見分け方を解説
エンボスシールを解説 | ワンランク上の印象で差をつける!
糊殺しとは?特徴や加工方法、おすすめの素材について解説
商品ラベルをデザインする際に知っておきたい3つのポイント
商品ラベルのデザインは、商品の魅力やブランドイメージを表現するためにも欠かせません。最後に、商品ラベルをデザインする際に押さえておきたいポイントを紹介します。
- 配色・強弱・フォントで魅力的なデザインにする
- 使用する素材によって印象が変わる
- 流行りやトレンドも意識する
ポイント1 配色・強弱・フォントで魅力的なデザインにする
商品ラベルの配色は、ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの3色がおすすめです。色の種類が多いとデザイン全体のバランスを取ることが難しくなります。
デザインでは、強弱をつけることも大切です。強弱をつけるとメリハリが生まれ、商品情報を直感的に伝えやすくなります。例えば、商品名など目立たせたい要素は、サイズを大きくしたり太くしたりすることで、視覚的にインパクトが出せる要素です。
さらにフォント選びでは、商品に合わせたものを選びます。具体的には、高級感を伝えたい商品や和風の商品には明朝体を使うなど、商品イメージに適したフォント選びが効果的です。
ポイント2 使用する素材によって印象が変わる
同じ色のデータを使用しても、印刷する素材によって得られるイメージが異なります。例えば、和紙を使用する場合はインクの吸収が良いため、色や絵柄が暗くなり落ち着いた印象です。
以下の画像は、当社が製作した和紙シールです。
このように、金箔押しによる特殊加工などを施すことで、さらに高級感をプラスすることもできます。デザインに応じた最適な素材選びが重要です。
ポイント3 流行りやトレンドも意識する
トレンドに合わせたデザイン作りは、現代の消費者にアピールする重要なポイントです。SNSでの露出も考慮し、誰かに紹介したくなるような魅力的な商品ラベルデザインは、消費者が手に取るきっかけとなります。
さらに、SDGsのような環境意識が高まっている中で、環境への配慮を重視するターゲット市場を持つ企業は、環境に優しいラベルもおすすめです。
商品ラベルのデザインが古く見えると、消費者に魅力的に映らず、商品を見過ごされるリスクもあります。新しさと魅力を兼ね備えたラベルデザインが重要です。
商品イメージにあったラベルをデザインしよう
商品ラベルは、消費者に対して商品情報やイメージを伝える重要な役割です。自作でもラベル作成可能ですが、機能性や手触り、耐久性などについては、専門の印刷会社と比べると劣ってしまいます。
一方、印刷会社で作成するラベルは、耐久性やインクの質が使用目的に適しており、仕上がりを重視する際には特におすすめです。
当社は、ラベル・シール専門の印刷会社として、記事内で紹介したように幅広い商品を作成しています。商品ラベルのデザインや作成を検討されている方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
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